武蔵野中央通信

院長プロフィール

画像理事長 ・院長 牧野 英一郎(まきのえいいちろう)

群馬県生まれ
趣味:各種音楽鑑賞 バイオリン演奏
座右の銘:目の前の課題に対しつつ大所高所から考える

慶応義塾大学医学部卒業 東京芸術大学音楽学部楽理科卒業 同大学院修了
慶応義塾大学病院、 国立千葉病院で研修医・レジデント後、医療法人社団総合会
武蔵野中央病院(小金井市)医師。
平成13年同病院院長、平成23年 同法人理事長

画像医師になっても音楽への夢止み難く、こっそり東京芸術大学音楽学部楽理科に入りましたが父が死去し、病院に戻り母(医師)と建て直し、そして私の感性も溶かし込み発展へという平成時代でした。

内科患者さまのベッドサイドをバイオリンを弾きながら廻りリクエストされる曲を即座に弾く活動を続けてきました。
職員たちに患者さまは趣味や歴史が一人一人異なるという全体像に気づいてほしいという思いもありました。
ある時オムツ交換して廻る職員たちとすれ違ったとき考えました。

仕事への想い

画像バイオリンとオムツとどちらが大事か?
もちろんオムツがさっぱりしてこそ患者さまも音楽を楽しめるわけですが、患者さんに「心地良さ」を提供するという点ではオムツ交換もバイオリンも同じだと気づきました。
音楽や美術に限らず心地良いこと・・・
鳥たちが窓辺に来て歌うよう樹木を整えること、気持ちよい挨拶、オムツ交換、もちろん適切な医療や看護・・・
心地良さを提供することは当院ではアート、提供する職員をアーティストと考え、「ここからアート(心・体・アート)」 の病院と呼んでいます。
この当院の機能を地域に生かしていくのがこれからの課題です。

著書 「日本人のための音楽療法」

画像「音楽療法」という言葉をご存じですか。
「音楽が心身の病気の治療やリハビリテーションに役立つ」といった話がマスコミに数多く取り上げられたこともあり、一度は耳にしたことのある方も多いことでしょう。
欧米では第二次世界大戦における傷病兵たちのケアに音楽が用いられたことをきっかけに発展し、専門家団体による養成制度もあるといいます。
日本でも平成13(2001)年には「日本音楽療法学会」が設立され、同学会認定の「音楽療法士」の数は既に欧米を超え、多くの高齢者施設や精神科を持つ病院・クリニックで実施されるようになりました。
その一方で、高齢患者さまを中心に「音楽療法は子供の歌ばかりで行きたくない」「音程が合わないとかずれるとか、ばかり言われる」などの声もよく耳にします。
本書では、精神科医であり、日本音楽や民俗音楽に造詣の深い著者が、フィールドワークや自身の病院での実践により確立した音楽療法のエッセンスに触れていきます。
日本人が古くから好んできた「もののね」「つくり歌」「歌舞い」「流し」などに共通した音や音楽の傾向を手がかりに、患者さまの本音を引き出し、喜んでもらえる音楽療法をご紹介します。26か所のQRコードから伝統芸能や臨床現場の動画を視聴でき、研究を助けます。